夏野菜といえば茄子を思い浮かべる方も多いでしょう。
ナスは種類も豊富で産地も様々あり、身体を冷やす作用があるので暑い季節に食べるのはもってこいの野菜です。
調理方法も和洋中と幅広いメニューに向いており、どんな味付けにもそれなりにあってしまう食材です。
高齢者も食べ慣れている野菜なので幅広い年代の方に親しまれています。
そんな馴染みのあるなすをどんな料理に使っていますか?
じつはいい成分もしっかり入った優良野菜なんです。
なすの栄養素は?
インド原産の茄子は種類が豊富で、普通の中ナスだけでなく丸なすや長なす、水なす、米ナスなどいろいろあります。
色も茄子色のものが多いですが、緑色の茄子などもあります。
一年中見かける野菜ですがじつは夏野菜で、時期としては7月から9月くらいが旬と言えます。
この時期のナスは露地栽培のものが手に入るので味が濃厚で美味しいですね。
- なすの栄養素
- なすの選び方
茄子は90%以上が水分で、ビタミンなどもあまりはいっていないので栄養価はそれほど高くないと言われています。
しかし含有量は多くないですがとてもいい成分が入っていて、健康効果もものすごく期待できる野菜なんです。
・カリウム
カリウムは塩分を排出する働きがあり、利尿作用もあります。
身体の水分バランスを整えてむくみを防止する効果が期待できます。
・ポリフェノール
茄子の紫色の天然色素はアントシアニン系の「ナスニン」です。
これはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持っています。
アントシアニンは目の疲れに効くと言われていますが、このナスニンも眼精疲労に効果的と言われています。
この色素はおもに皮の部分にあるので皮ごと食べるのがおすすめです。
また、他の野菜に比べても強い抗酸化力があるため、老化防止が期待できます。
血中のコレステロールを下げたり血液をサラサラにする働きがあり、動脈硬化や高血圧予防に効果的です。
・モリブデン
モリブデンは血液に働きかけるミネラルの一種で、貧血の予防に効果があると言われています。
また糖質の代謝を助ける働きもあります。
・コリン
脂質の代謝をサポートする働きがあるコリンは、胃液の分泌を促す作用があります。
肝機能を高めたり血圧やコレステロールを下げる働きがあり、動脈硬化を防止する効果が期待できます。
このように栄養価が低いと言われている茄子ですが、じつはすばらしい効果を持つ成分が入っています。
夏野菜は基本的に夏を乗りきるために必要な効能を持っていることが多いです。
なすの場合は身体を冷やす作用があります。
冷え性の方や妊婦さんは食べ過ぎには注意して下さいね。
なすのヘタの部分のトゲが鋭く尖っているものが新鮮です。
トゲに触ると痛くて怪我をする危険性があるので、気をつけて下さい。
表面にツヤやハリがありシワがないものを選ぶようにしましょう。
しわしわのものは鮮度が落ちているので注意して下さい。
色ははっきりとした濃いものを選ぶようにして下さい。
持った時にずっしりとしているものは瑞々しく新鮮である証拠です。
なすの保存方法は?
- 常温保存
- 野菜室での保存方法
- 冷凍保存方法
なすは常温保存することが可能です。
乾燥しないように1本ずつ新聞紙で包んで陽の当たらない風通しの良い場所で保存して下さい。
夏は暑くなるので常温での保存が難しくなります。
冷蔵庫の野菜室での保存がおすすめです。
保存期間は約3日です。
なすを冷蔵庫で保存すると低温障害を起こしてしまいます。
低音障害は夏野菜におこりやすいので、野菜室での保存が望ましいです。
また乾燥にも弱い野菜です。
1本ずつラップに包んでポリ袋かジップロックに入れて保存するようにして下さい。
保存期間は約1週間です。
なすは水分が多く冷凍保存に不向きと思われがちですが、一手間かけることで冷凍しても美味しく食べることができます。
なすを一度カットしてしまうと悪くなってしまうので、一度カットしたなすも冷凍保存をおすすめします。
保存期間は約1ヶ月です。
①解凍後調理しやすいようにカットします。
②アク抜きのために水にさらします。
③なすの水気をしっかりと拭き取り、ジップロックに入れます。空気をしっかりと抜いてアルミホイルの上に置いて急速冷凍します。
自然解凍すると水っぽい仕上がりになってしまうので、凍ったまま調理するようにして下さい。
なすのおいしい簡単レシピ
- 簡単!麻婆茄子
生姜やネギなど体を温める作用があるものと一緒に調理すると良いでしょう。
油と相性が良いので炒め物はおすすめです。
ピリッと辛い麻婆なすはごはんのお供としても人気の一品です。
豚肉とにんにくのコンビでスタミナ作りにも!
<材料>(4人分)
・豚ひき肉 100g
・なす 3本
・にんにく 1片
・生姜 1片
・ネギ 約10cm
・豆板醤 小さじ1
A湯 1.5カップ
A中華スープの素(練りタイプ) 小さじ1
A甜麺醤 大さじ1
A醤油 小さじ1
A酒 大さじ1
・片栗粉 適量
・ごま油 大さじ1
<作り方>
①なすは縦4等分にしそれを更に半分にカットします。にんにく・生姜はみじん切りにします。ネギは細かく刻んでおきましょう。
②熱したフライパンに多めの油を入れてなすを炒めます。火が通ったら一旦お皿にあげておきます。
③フライパンにみじん切りにしたにんにくと生姜を入れ、弱火でじっくりと香りを出します。香りが出てきたら豚ひき肉を加えて炒めます。豚ひき肉の色が変わってきたら豆板醤を加えて更に炒めます。
④Aを加え一煮立ちしたら②のナスと細かく刻んだネギを加えます。水溶き片栗粉でとろみを付け、風味付けにごま油を回し入れて完成です。
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とうもろこし栄養素は?保存方法は?簡単おいしいレシピは?
まとめ
茄子はいろいろな料理に使えて、食べても美味しいので好きな人も多いと思います。
昔は茄子は水分ばかりで栄養がないと言われていたんですよね。
以前は三大栄養素という部分だけで判断されることが多かったので、価値のない野菜と言われてしまったのかもしれません。
今では現代人の悩みを和らげてくれる優れた効能をもつ野菜としておすすめされています。
時代とともに食の常識も変わっていくということなんでしょうね。