
亡くなった方の四十九日がすぎて初めて迎えるお盆のことを「新盆(にいぼん)(あらぼん)」「初盆(はつぼん)」と言います。
「盂蘭盆(うらぼん)」ともいいますね。
親族や知人が亡くなって新盆の法要があり、訪問したり招かれることがあります。
新盆なのでキチンとマナーを守ってご訪問したいものです。
一般的なお香典のマナーと言うものがあるのでそれを確認しておきましょう。
招いてくれた施主へ失礼がないようにふるまいたいですね。
新盆のときの香典のマナーは?
新盆の法要へ招かれてまず考えるのはお香典をどうするかですよね。
お香典をお渡しするにもマナーがあります。
不祝儀袋は?
お香典を包む不祝儀袋は宗旨や包む額によって変わってきます。
なんでもいいわけではありません。
宗旨による違い
新盆と言っても仏式と神式とがありますので
宗旨によって供養の仕方がちがうので不祝儀袋も故人の宗旨に合わせて変えていきます。
厳密にいえば新盆やお盆という考え方は仏教です。
神式では本当ならお盆をしないのですが、神葬祭として新盆(霊祭)をおこなうこともあります。
この場合故人をしのぶ神事として祖先をまつるご家庭もあるということです。
また、包む額が少額の場合にはあまり立派すぎる袋を選んでしまうと失礼にあたります。
通常お店で売っている不祝儀袋には袋ごとに包む額の相場が明記されているので確認してから購入すると失敗がありません。
水引
不祝儀袋は仏式、神式共に藍銀か双銀の水引がついている不祝儀袋を使用したほうがいいでしょう。
ただしこの不祝儀袋も地域によって違いがあり、関東は白黒を使うことも多いですし関西では黄銀を使うことも多いです。
水引は結びきり、もしくは淡路結びのものです。
キリスト教式の場合は十字架がついているものを用意します。
十字架の不祝儀袋が用意できない場合は白無地の双銀水引でも大丈夫です。
包み方は?
お香典を包むときは包み方にも注意が必要です。
新札?旧札?
一般的に弔事のときは新札を入れることは好ましくないとされています。
どうしてかというと、訃報にも関わらず準備していたと思わせてしまうからです。
しかし、新盆は招かれているためあらかじめ分かっている行事です。
なので新札を用意しないと失礼という意見と、弔事は必ず旧札でという意見があります。
まったく正反対の意見になりますね。
これはどちらが正しいということはありません。
半々の割合で意見が分かれることなので地域の人に確認するのが一番確実でしょう。
気になるようであれば新札を半分に折り、折り目をつけて包むといいですよ。
ふくさ
香典は一般的にふくさという専用の風呂敷に包んで持っていきます。
包み方は簡単です。
ふくさをひし形においたら真ん中に不祝儀袋を置きます。
次に右、下、上、左という順で包んでいきます。
ふくさは昔ならではの風呂敷タイプのものだけではありません。
今では不祝儀袋をはさむタイプのふくさもあるので、包み方に不安がある方はそちらを使用するといいでしょう。
新盆の香典の金額はどのくらい?
亡くなった方との関係性によって多少金額は変わってきます。
近親であるほど金額は高くなりますが、あまり高額にはしないことが多いです。
むしろお返しを気遣わせてしまうので控えめで大丈夫です。
故人が自分の親兄弟だった場合は1万円~2万円くらいが相場です。
食事などがない場合は5000円~1万円くらいでしょうか。
お香典にプラスして3,000円ほどのお供えを持っていくのが一般的です。
夏らしいお菓子やくだものを持っていくことが多いですね。
地域によって、家庭によっても香典の相場や考え方が違いますので、
ちゃんと確認したり家族で話し合って決めたほうが良いでしょう。
友人や知人が新盆にお邪魔する場合は3,000円ほどを包むのが適切です。
お香典の金額は4や9という数字がついてしまうと「苦労」などのマイナスな印象があリますので避けるようにしましょう。
できればきりの良い額を包みましょう。
お香典の中袋には包んだ額を薄墨の筆を使って書くことが一般的です。
包んだ額を書くときは略された漢数字ではなく『壱』や『弐』などのむずかしい方の漢数字を使用します。
例えば1万円を包むときの書き方は『金壱萬円也』と書きます。
裏面には住所と氏名を記載します。
実際にお札を包む際は金額が書いてあるほうを表にして包むようにしましょう。
そして人物の肖像が下側になるように入れましょう。
逆にすると慶事になりますので気を付けて。
包み終えたら外包みにしまいます。
外包みは上にある部分を上に重ねて包んでください、慶事とは逆の包み方です。
これは悲しみの涙を流すという意味合いがあるので間違えないように注意しましょう。
また、お線香を用意する地域もあるので心配な方は聞いておきましょう。
念のために持っていってもいいかもしれません。
新盆のときの香典の正しい書き方
お香典の表書きには薄墨を使います。
濃い色の筆ペンは慶事で使用しますが、
弔事の場合涙で墨がにじむという意味があるので薄墨を使用するようにします。
表書きは「御仏前」「御仏前」または「御供物料」と書きます。
神式の場合「御玉串料」と書くのが一般的のようです。
キリスト教の場合は「お花料」と書くのが一般的のようです。
夫婦で包む場合、姓名どちらも記入するのは夫だけで妻は名前を夫の名前の横に書きます。
連名の場合は地位が高い順に右から書いていきます。
友人で連名する場合五十音順に書きましょう。
連名は最大でも3人までが美しく書けます。
4人以上になる場合は団体でのお香典とするか、お香典を分けるようにするほうがきれいに書けます。
団体でお香典を包む場合は会社や団体名を表書きに記し、一同の名前を書いた別紙を中に入れます。
その際に、お返しはご遠慮させていただきますと一言添える配慮があるといいですね。
こちらの記事も参考にして下さい
新盆の訪問マナー お盆の訪問の仕方は?手土産何がいい?
まとめ
昔は提灯を贈っていたそうですが、今は住宅事情で提灯を飾っているお宅は減ったようですね。
実は提灯を飾っているのをほぼ見たことがないので、実際はどうなのかわからないんですけどね。
イメージとしては提灯があると日本の伝統的なお盆という気がしますが、実際はなかなか難しいのかもしれないですね。