初春に咲く梅の花は春の訪れを感じさせますが、梅の実は夏を感じさせる果実のひとつですね。
果実とはいってもそのままでは食べることはできないので、加工していただくことになります。
梅の実でつくる「梅ジュース」、作り方はとても簡単なのですが美味しいですよね。
梅シロップとも言われているようにまろやかな甘さとほのかな酸味とさわやかな飲みごたえが癖になります。
簡単だと言ってもやはり作り方にはコツがあります。
梅の栄養はかなり素晴らしいのでぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
梅ジュースの栄養素は?
スーパーや果実店で見かける青い梅の実、これはそのまま食べることはできない加工用の梅の実で梅酒や梅ジュースにします。
完熟梅ではないので梅干しには向いていません。
梅といえば梅干しを思い浮かべる方も多いと思いますが、体にいい健康食品だということを聞いたことはあるかと思います。
クエン酸
梅には強い殺菌・抗菌作用を持つ有機酸が含まれています。
中でも酸味成分であるクエン酸が豊富に含まれています。
そしてこのクエン酸の作用が最強?といいたいくらいスゴイ働きをしてくれていたんです。
疲労回復
クエン酸の効果としては疲労回復効果が期待できます。
運動の後や疲れたときにクエン酸が良いというのはよく聞きます。
疲労によって代謝率というのは落ちてしまいます。
疲労物質がどんどん増えていくのにそれを分解する力が落ちてしまうわけなので、疲労を解消するのに余計に時間がかかってしまうということです。
回復がどんどん遅れてしまうというのは悪循環ですね。
クエン酸は代謝機能を活発にして疲労を解消しやすくします。
具体的には疲労物質の活性酸素を除去することで疲労回復しやすくしてくれます。
エネルギーを作り出す
人間の体の中ではエネルギーを作り出す方法がいくつかあるのですが、そのひとつに「クエン酸回路」というものがあります。
その名の通りクエン酸によって脂肪などをエネルギーに変換するものです。
クエン酸回路によってエネルギーが作り出されることで身体が元気になるのです。
血液サラサラ
血液をサラサラにしてくれる働きがあるため、高血圧や動脈硬化、痛風などの改善予防が期待できます。
ドロドロ状態の血液は酸性ですが、サラサラ血液は弱アルカリです。
クエン酸は身体の中で弱アルカリを保ちます。
つまりクエン酸を摂ることで血液を弱アルカリに近づけてサラサラにしてくれるというわけです。
血液がサラサラになることで循環が良くなるのでお肌の状態も良くなります。
冷えを予防する効果も期待できるので、冷え性の女性にはうれしい効果がありますね。
キレート作用
さらにクエン酸には「キレート作用」があります。
キレート作用というのは金属イオンと結合する作用で、ミネラルを包み込んで結合し酸化しにくくする作用です。
ミネラルは身体に吸収されにくい栄養素ですが、キレート作用によってカルシウムや鉄などが身体に吸収されやすくなるんです。
ミネラルの吸収が良くなることで貧血改善や骨粗鬆症予防、老化防止、がん予防などに効果があると言われています。
その他にも胃腸を整えてくれる働き、肝機能UPする働きもあります。
美容と健康にぜひ摂りたい栄養素ですね、クエン酸の作用っておもったよりスゴイんです。
季節の変わり目や夏バテなどで疲れているときでも、梅ジュースを飲むことで元気になれそうです。
梅ジュースの瓶の消毒方法は?
梅ジュースを作る上で大切なことは雑菌が繁殖しないようにすることです。
カビが発生してしまっては、折角の梅ジュースが台無しとなってしまいます。
殺菌消毒はしっかりとするようにしましょう。
- 瓶の消毒
- 賞味期限
- 保存方法
梅ジュースを作る瓶を煮沸消毒、もしくはアルコール消毒をします。
煮沸消毒する場合は耐熱瓶であることが条件です。
まず瓶を洗剤で洗います。
鍋に水を入れて瓶を入れて火にかけて沸騰させます。
5分ほど煮沸消毒してから取り出して、逆さまにして乾燥させます。
沸騰しているお湯に瓶を入れると耐熱瓶でも割れてしまうことがあるので、必ず水の状態から入れて火にかけて下さい。
しかし、大きな鍋があれば煮沸消毒することはできますが、4~5Lの大きな瓶が入る鍋をお持ちの方は多くはないと思います。
そこで中にお湯を入れて瓶の中を消毒しましょう。
最初は60度位のお湯を少しいれて温めてお湯を捨て、次に沸騰したお湯を瓶の中に少しづつ入れます。
回して全体に行き渡らせてお湯を捨てることを数回繰り返して下さい。
消毒した瓶は逆さまにして乾燥させます。
煮沸消毒がオススメですが、耐熱瓶でない場合は割れる可能性があります。
その場合はアルコール消毒をしましょう。
洗剤で洗って乾燥させた瓶にキッチン用の消毒アルコールスプレーを振りかけます。
キッチンペーパーなどで拭いて完璧に乾燥させて下さい。
蓋の部分もしっかりと消毒して下さい。
保存瓶をしっかりと殺菌消毒して完全密封された状態であれば、1年は保存可能と言われています。
これは一度も開封されていない状態の場合です。
飲用してフタを開け閉めしている場合は、できれば2~3ヶ月以内に飲みきったほうがいいです。
保存状態がいい状態でも6ヶ月以内には飲み切るようにして下さい。
できあがった梅ジュースを殺菌して、煮沸殺菌した瓶に移します。
粗熱が取れたら冷蔵庫で保存して下さい。
梅ジュースのおいしい作り方
爽やかな甘酸っぱさが特徴的な梅ジュース、
梅の季節になると作りたくなりますね。
お家で作る梅シロップは難しいイメージがあるかもしれません。
でもポイントを抑えれば簡単に作ることができます。
ぜひ一度挑戦してみて下さい。
材料
・青梅 1kg
・氷砂糖 1kg
・4Lの梅酒用瓶
<作り方>
①梅を一つずつ丁寧に洗って下さい。
②たっぷりの水に浸けて2~4時間アクを抜きます。
③キッチンペーパーや清潔な布巾で水分を拭き取ります。
④竹串を使ってヘタを取り除きます。傷を付けないように丁寧に取り除いて下さい。
⑤瓶に梅→氷砂糖→梅の順に入れていきます。最後が氷砂糖で終わるようにしましょう。
⑥しっかりと蓋をして冷暗所で保存して下さい。
<ポイント>
青梅は熟しやすいので手に入れたらできるだけ早く作って下さい。
熟した梅は崩れやすく、にごりやカビの原因になりやすいです。
梅を洗った後に一晩冷凍すると細胞が壊れてエキスが出やすくなります。
香りはやや弱くなりますが、発酵して泡が出ることを防ぐ作用もあります。
砂糖はお好みで大丈夫ですが、初めて作る時は雑味の少ない氷砂糖がおすすめです。
普通の白砂糖や黒砂糖、ザラメなどを使っても風味が変わって美味しくできます。
カビや発酵を防ぐために毎日梅ジュースの瓶を揺すって下さい。
梅がエキスに浸かっているようにしておくとカビ・発酵を防ぐことができます。
また、揺することで氷砂糖が溶けやすくなるので頑張って揺すって下さい。
とくに最初のうちは1日に2~3回はおこなってくださいね。
- できた梅ジュースを殺菌する
中に入っている梅はカビやすいので完成したら取り出して下さい。
その後梅ジュースを殺菌しておくと傷みにくく長期保存が可能となります。
梅ジュースの殺菌方法は瓶ごと湯煎するか鍋に移して温めるかです。
保存用の瓶が耐熱瓶の場合は湯煎することもできます。
大きめの鍋に水を入れて瓶を入れ、火をつけて温めます。
全体が浸からなくても全体の6割位が水に浸かっている状態なら大丈夫です。
80度くらいで15分から20分ほどそのまま温めます。
瓶を取り出して冷まし、冷蔵庫で保存します。
耐熱瓶じゃない時は梅ジュースを鍋で温めて殺菌します。
梅ジュースを濾しながら鍋に入れます。
梅ジュースを加熱する場合ホーロー鍋かステンレス鍋がおすすめです。
煮立たせないように80度くらいの弱火で約15分加熱して下さい。
その際丁寧にアクを取って下さい、アクが出なくなったら完成です。
消毒した瓶に入れて冷蔵保存して下さい。
すぐに飲みきってしまう場合はこの作業は不要です。
1ヶ月以上保存する場合は加熱するようにして下さい。
梅ジュースの飲み方は4倍程度に炭酸水や冷水で薄めて飲んで下さい。
かき氷にかけても美味しいですよ♪
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まとめ
梅ジュースは比較的短時間でできますし、それほど難しくはありません。
10日後にはおいしい梅シロップで幸せになっていることを考えれば挑戦してみる価値はあるかもしれません。
なにより梅の効能が素晴らしくて美容にも健康にもおすすめですので、一度作ってみてはいかがでしょうか。