お寺に参拝するときの正しい作法は?神社とは違いがあるの?

「神社仏閣」「社寺仏閣」というのはお寺と神社のことを指します。
まとめて扱われることもありますが、今は神社とお寺は別のものと考えていいでしょう。

お寺というと葬儀とか肝試しなどのイメージがあって、神社のほうが行きやすいという方もいるようです。
でもお寺にはお寺の良さがあって、合う人にはとても癒やされる場所なんですよ。

お寺に参拝する正しいお作法を身につけておきましょう。
神社との違いについても知っておくと安心です。

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お寺に参拝するときの作法は?

日本ではもともと神様と仏様はあまり区別されずに、1000年以上も信仰されてきました。
明治時代に神様と仏様をを分離する法律ができて、地域によって貴重なお寺や仏像が失われたという歴史があります。

いまはお寺の観光地も多いですし古都巡りや寺社巡りをする人も多くなりました。
お寺は独特の落ち着いた雰囲気があり、分け隔てなく受け入れる懐の深さも感じられます。

お寺に参拝するときは正しい作法でおこなうようにしましょう。
お寺に参拝するときのマナーをお伝えします。

お寺に入る入り口に「山門」と呼ばれる門があります。
ここが下界と聖域の境目です、仏様に挨拶の意を込めて山門前で一礼をします。

山門をくぐることで、人のけがれが落とされると言われています。
山門にある敷居は踏まないように気をつけましょう。

お寺を歩くときは基本的に左側を歩くようにします。
山門をくぐるときも参道を歩くときも
真ん中ではなく左側をゆっくりと歩くようにするといいですよ。

手水舎で心身を清めてから参拝をします。
清め方は左手、右手、口、左手の順番に柄杓を使って清めていきます。

この時の注意点ですが、柄杓に口を直付けしないようにしましょう。
けがれを落とすものなので、柄杓に口をつけてはいけません。

口の清め方は、右手に柄杓を持ち換えて左手に水をそそぎ、左手の水で口を清めていきます。
最後に柄杓を清めて戻します。

お寺によって鐘楼堂で鐘をつくことができるお寺もあります。
もし鐘がうてる場合は、仏様への挨拶を込めて鐘をうたせてもらってもいいでしょう。

しかし、一般の参拝客が鐘をつくことを禁じているお寺もあります。
不安であればお寺の関係者の方に伺ってから鐘をつきましょう。

鐘をつく前に説明書きなどがないか確認をしてみましょう。
つくことができるのであれば説明書きに添って鐘をついていきます。

本堂にろうそくを立てる燭台があればロウソクを1本灯してもいいでしょう。
燭台の近くで販売していることも多いので、お金を払ってロウソクを取り火をともしましょう。

火は他のロウソクからつけてはいけません、お寺が用意している火を使って灯しましょう。
献灯をすることによって不浄を焼き払い、明るい世界にするという意味があります。

献灯のときロウソクを立てる場所はできる限り奥から立てるようにしましょう。
奥から順番に立てていないと後から立てる人が火傷をしてしまう可能性があります。
他の参拝客への配慮を忘れずに、気持ちよく参拝できるようにします。

香炉があればお線香を立てましょう。
お線香の本数は宗派によって違いがありますので、事前にわかればそれに従いましょう。
わからなかったり特に指定がないお寺の場合には、1本で大丈夫です。

お線香は自分の灯したロウソクから火を点け、手であおぐように火を消しましょう。
他の人のつけたロウソクの火は使ってはいけません。

お賽銭をお納めし、鳴らし物があれば鳴らします。
お賽銭はできるだけそっと滑り込ませるように入れましょう、投げ込んではいけません。

お参りは両手を合わせて合掌をします。
この時パチンと音を鳴らさないように注意します。

神社は柏手を打って大きな音を鳴らしても良いのですが、お寺ではマナー違反になります。
そっと静かに両手を合わせるようにして下さい。

静かに合掌をして一礼をしてお祈りをささげます。

お題目などの言葉は宗派によっても変わってきます。
お祈りの言葉が分からないようであれば、仏様へのお礼を言えばいいでしょう。
お祈りが終わったら本堂に向け一礼をしましょう。

帰る際も山門をくぐるときは本堂に向け合掌をし、一礼をしてから去るようにしましょう。

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神社とお寺の参拝に違いはある?

神社とお寺への参拝で何か違いがあるのでしょうか?

神社とお寺ではそもそも仏教と神道という宗教の違いがあります。
施設も違えば参拝の仕方、心持も違ってきます。

神社では日本の神様が祀られています。

神社にお参りするということは神様にお願いや感謝を伝えるということです。
神様に未来の自分への希望や願い、そして日ごろの感謝を伝える場所です。

お賽銭は神様へのお礼です。
願いを叶えていただくお礼であったり、いつも見守ってくれているお礼を伝えるためのものです。
なので、お賽銭は投げ入れるものではなくそっと入れるようにします。

神社の参拝で気をつけたいのは、喪中や生理中は遠慮をするべきと考えられていることです。

喪中の時に参拝を控える理由は死は穢れ(ケガレ)という考えからきていると言われています。
穢れは伝染すると考えられているため参拝はよくないと言われています。

生理中の穢れは「気枯れ」とも言われ、女性の気が弱まっている時です。
確かに生理中は疲れがたまりやすいですよね。

気が弱まっているときは、無理をせずに自宅でゆっくりと休養をとるように昔から考えられているためと言われています。

一方お寺には仏様が祀られています。
元々はインドの宗教が日本に伝えられて現在に至ります。

仏教では煩悩をなくし、心を凪いだ海のように静かに保つようにという教えがあります。

お寺は日常を無事におくれることを仏様に感謝する場所です。
参拝へ行くときはもちろんお願い事を言っても良いのですが、欲を出しすぎてはいけません。

お寺でのお賽銭はお布施と考えましょう。
毎日を無事に過ごせる事や仏様が見守ってくれていることを感謝する、お礼なのです。
煩悩を消してもらう、欲を消してもらうという意味合いも込められています。

お寺へは喪中や生理中も参拝することができ、初詣も問題なく行えます。

お寺と死は切っても切れない関係にありますよね。
なので、お寺への参拝は問題ありません。

喪中にこそお寺へ参拝して故人のご冥福をお祈りしましょう。

こちらの記事も参考にして下さい
神社仏閣観光のマナー 正しいお参りの仕方や楽しみ方の工夫
初詣の正しい参拝のやり方や気をつけること 願い事は何個まで?

まとめ

似たようなものだと思っていた神社とお寺ですが、ちゃんと見ているとまったく違うところなんですね。
じっくりと長く付き合うとその良さがわかってくるという感じです。

社寺仏閣は日本の文化なので、キチンと知っておきたいですね。

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